世界初の「水素ホテル」
こんなびっくりなニュースが飛び込んできました!!
なんと川崎に世界初の「水素ホテル」が誕生するみたいです。
2016年にはすでに着工しており、2018年春に開業予定なので今は着々とそのオープンに向けて進行中です。
もともと燃料電池と水素を利用して発電し、その電力や熱をホテルのエネルギーとして利用する試みは、長崎県にあるハウステンボス内にあるホテルが、太陽光発電による電力で製造した水素を利用しているように、ホテル業界では既に行われています。
ではこの世界初とうたっているホテル、何が初なのか?というと使用済みのプラスチック由来の水素をエネルギーとして活用するのが世界初みたいです。
ホテルの建設場所ですが国際戦略拠点として研究開発施設が集積する川崎市川崎区殿町の「キングスカイフロント」。
キングスカイフロントは羽田空港の南西、多摩川の対岸に位置する約40ha(ヘクタール)の開発エリア内に位置し、川崎市と大和ハウス工業が国際戦略拠点として開発を進めている場所です。
新たに建設するこのホテルはRC造5階建て、延べ7530m2の規模で、大和ハウス工業が設計・施工を担当します。
客室は約200室で、カンファレンスやビジネスラウンジなどが備えられるみたいです。
【芙蓉総合リースが施主として建設し、東急ホテルズにリースする「東急REIホテル」】
「東急REIホテル」の完成イメージ 出典:東急ホテルズ
世界初となる使用済みプラスチック由来の水素の供給方法ですが、このホテルはとてもユニークな事例で普通工場などから副次的に発生する水素をエネルギーとして活用する場合、専用の運搬車などで利用する場所まで運ぶことが多いのですが、今回のこのホテルの例は、工場からパイプラインで直接供給するという地の利を生かした事例なのです。
東急REIホテルの設備面での特徴の1つ、大型の定置型燃料電池システムを導入する点で、川崎区内にある昭和電工の川崎事業所から排出される水素をパイプラインで直接供給し、発電した電力や熱でホテル全体のエネルギーの約30%を賄う計画だといいます。
この計画は環境省の「地域連携・低炭素水素技術実証事業」の枠組みを活用した環境に優しい素晴らしい計画です。
実証事業の概要 出典:昭和電工
ちなみに水素を供給する昭和電工の川崎事業所ですが、アンモニア製造工程において原料として利用する水素を、使用済みプラスチックから取り出す製造方法を2003年から導入しています。
2015年7月には「川崎水素戦略」を掲げ水素エネルギーの利活用に注力している川崎市と協定を締結し、工場が位置する臨海部で、使用済みプラスチック由来の水素をアンモニア製造以外の用途に活用するための事業性調査や技術検証を行う実証事業に取り組んでいます。
この新しい世界初の水素ホテルはまさに、この記事通りすべての良き条件が揃い、今後の未来のホテルに続くであろう環境にも優しいホテルの実現がなされるホテルだと思いました。
またキングスカイフロントの付近では、2020年に多摩川をわたる「羽田連絡道路」が開通する予定なので、羽田空港へのアクセス性が向上することで、外国人観光客などのインバウンドを取り込む狙いもあるみたいです。
水素は人体、車、ときて次はホテルと次々に活用の幅が広がってきていますね。
環境に優しい水素ホテル、オープン日が待ち遠しいです!!
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